第217章ミランダは罠に陥る

イザベラは、ハリソンがグラスの酒を一気に飲み干すのを見つめていた。その中に何が盛られているかなど、彼は微塵も気づいていない。

今夜起こるであろう出来事――ミランダとハリソンが肌を重ねる姿――を想像しただけで、どす黒い満足感が彼女の全身を駆け巡った。

あとは絶好のタイミングで数人の目撃者を引き連れて「偶然」部屋に押し入り、二人の情事の現場を押さえ、会場中の人間にその光景を見せつけてやればいいだけだ。

元夫から手を引けないような妻を、クリフトンがそれでも欲しがるかどうか、見物である。

それに、プレスコット家がそんな悪評まみれの孫嫁を許すはずがなかった。

ハリソンはグラスを置き、こめかみに...

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